人生万事塞翁が馬。 でも、なんだかこんがらがってしまうことが多い日々。
           
佐野眞一『てっぺん野郎』
2009年06月22日(月) 23:02
てっぺん野郎―本人も知らなかった石原慎太郎てっぺん野郎―本人も知らなかった石原慎太郎
佐野 真一

 ちびちび的プチ評
  本人よりも父ちゃんの話がおもしろい。

講談社 2003-09
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私としてはどうしてそんなに人気があるのか、
さっぱり理解できない「石原慎太郎」という人物。
しゃべり方も内容も鼻につくし、
小説を読んでもエッセイを読んでもおもしろくない。
この人が「総理にしたい男」と呼ばれてきたのは
なぜなんでしょう。

本書では、慎太郎・裕次郎の幼少期はもちろん、
お父さんである潔の若かりし頃についても
丹念に取材を重ねて綴られています。
この分厚い本の3分の1くらいは、
父ちゃんについてですから。

相変わらず佐野さんは、
隅々まで調べつくして書く人だな〜と思いつつ読んでいくと、
この潔という男に惹かれていくことに気付きます。
豪快で繊細で子ども想い。
そこが、慎太郎にも受け継がれているのだとか。
それは知らんけどね。
潔の半生は読み応えありデス。

小説家としてのデビュー当時、
政治家として誕生したとき、
そして、都知事となったとき。
三島由紀夫や江藤淳らが石原をどう評し、親しみ、袂をわかっていったのか。
それについて語る石原の言葉がすごい。
面の皮があついのかしらん。
知性ほどに深みのある心と肝っ玉があればよかったのにね。
彼にとりついているコンプレックスの源も垣間見えます。

すでに、
「総理」の椅子は遠ざかったといえる石原慎太郎。
暴君を気取らず、
引き際こそ大事と誰か諭してあげて欲しい。

大部ですが、読み応えありの一冊です。


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