人生万事塞翁が馬。 でも、なんだかこんがらがってしまうことが多い日々。
           
米村圭伍『紀文大尽舞』
2007年11月03日(土) 21:36
紀文大尽舞 (新潮文庫)紀文大尽舞 (新潮文庫)
米村 圭伍

 ちびちび的プチ評
  小太りで大食らいのお夢ちゃんですが、軽快に走り回ります。

新潮社 2006-05
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いつも山本一力さんの作中でお目にかかる紀伊国屋文左衛門。
他の人が描くとどうなるのだろうと、
初めて米村圭伍さんの本を読んでみました。
これがまた意外に軽快なお話で、
ニヤニヤしながらあっという間に読み終えました。

主人公のお夢は、戯作者を志す風呂屋の娘です。
嫁に行くにはとうが立ちすぎたと言われ、
女の書いた本なんかで芝居ができるかと言われ、
それでも決して負けたりなんかしない。
団子を3皿ほど食べれば
ケロッと忘れちゃうところがかわいい。
世間をあっといわせる本を書きたいと、
紀伊国屋文左衛門を題材に選びます。

すでに隠居して吉原通いをしながら遊び暮らす紀文を付け回し、
成功談を聞きだそうとするのですが、
全く相手にされません。
逆に、妙な女に川に突き落とされ、殺されそうになるのです。
そこを救ってくれたのが、
これまた曰くありそうな和歌山藩士のお侍です。

このお侍やなんかの協力を得て、なんと大奥に潜入!
時はちょうど絵島生島事件の直後です。
将軍継承をめぐる陰謀に行き当たり、
その裏に紀文の存在があることを突き止めます。

お夢が書きたいと願う戯作のネタはそろいました。
でも、どこも出版はしてくれないでしょうし、
上演もムリでしょう。
おまけに、結末が出来上がらない。
悩むお夢に、陰謀の奥底が見えてきて・・・、
となる辺りが、ちょっとややこしくて混乱しました。
だって、登場人物が多いんだもん。
「これが真相だ!」と思ったら、
また別の底が見えてきて、すべてがひっくり返ります。
奇想天外なお江戸ミステリーでした。






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